ブログ記事一覧

tel:0120-60-1064

バイオ燃料がかえって温暖化促進 森林の開拓で

2008-02-27 [記事URL]

▼詳細
 トウモロコシなどの穀物からバイオ燃料をつくるために森林や草地を切り開いて畑にすると、温室効果ガスの排出量が数十年から数百年にわたって増えて地球温暖化を促進するとの研究結果を、米国の2つの研究チームが8日までに米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。

 二酸化炭素(CO2)の排出削減につながるとして、世界中で温暖化対策の有力な柱に据えられるバイオ燃料だが、米ワシントン・ポスト紙によると、10人の科学者グループがこれらの研究結果をもとに、ブッシュ大統領や議会幹部に政策の見直しを求める書簡を提出した。

 両チームとも、土地の新規開拓で焼き払われる樹木や、耕される土壌から長期間にわたって放出されるCO2を勘案したバイオ燃料と、同量の化石燃料とで、排出されるCO2量を比較した。

 プリンストン大のチームによると、トウモロコシを原料にしたエタノールの場合、30年間はバイオ燃料の方がガソリンより2倍近くのCO2を放出。ガソリンの排出量を上回るのは167年間も続くことが分かった。土地を新規開拓せずに生産したエタノールを使えば20%の削減になった。

 また、ミネソタ大などのチームによると、インドネシアの泥炭地の森林をディーゼル燃料向けのアブラヤシ畑にすると423年間、ブラジルの熱帯雨林をディーゼル燃料用の大豆畑にすると319年間、それぞれバイオ燃料の方が化石燃料よりも排出量が多いとの結果が出た。


酸素の大気中濃度、毎年4ppmずつ減少・・・国立環境研

2008-02-20 [記事URL]

▼詳細
 酸素の大気中濃度が、年4ppm(1ppmは100万分の1)ずつ減っていることが、国立環境研究所の観測でわかった。

 大気全体の5分の1を占める酸素濃度のわずかな変化を測るのは難しかったが、同研究所は独自の方法を開発し、沖縄と北海道に設置した装置で観測した。その結果、99~2005年の酸素の減少ペースはほぼ年4ppmだった。
 酸素の減少率を基に計算すると、この期間に化石燃料などを燃やして大気中に放出された二酸化炭素(CO2)のうち、30%が海に、14%が森林などに吸収されていることもわかるという。CO2はこの50年間、ほぼ年2ppmのペースで増え続けている。


冷凍食品 ~危険なのは農薬だけ?~

2008-02-13 [記事URL]

▼詳細
中国産冷凍ギョウザによる薬物中毒の発生が1月30日発表され、以降連日関連するニュースが報道されています。そこで、冷凍食品について調べてみました。

 日本で最初の冷凍食品は冷凍イチゴで1930年に誕生したといわれています。冷凍食品が注目されるようになったのは東京オリンピックの開催。多くの選手団や観客の食事をまかなう為に野菜や肉類を冷凍してストックしたのがきっかけです。その後ファミリーレストラン等の外食産業が発展して業務用冷凍食品が広まり、電子レンジ対応商品の発売により家庭に普及しました。
 2006年の生産高は154万5千トンにのぼり、日本人の年間消費量は「1人当たり、21.1キログラム」まで伸びています。今や食卓やお弁当になくてはならない必需品と言えるでしょう。
 冷凍食品のメリットはもちろん手軽なことが挙げられますが、原材料が豊富に出回る時期にまとめて生産されるので価格が安定していること。また、しばしばスーパーの特売品として店頭に並ぶのでお得感もあります。それから長期保存が可能なこと。超低温で急速に冷凍し、水分を急激に飛ばすことで多くの食中毒原因菌を死滅させるので、マイナス18℃で保存すれば、1年たっても食べられます。

 しかしながら、今回の事件でも象徴されるようにどこで誰が作っているのか分からない食品には製造工程でのミスや、ひょっとすると悪意が潜んでいるかもしれないという漠然とした不安が付きまといます。この事件をきっかけに、食材をまとめて調理し冷凍する自家製冷凍を考え始めた方もいるのではないでしょうか。
 自家製冷凍の場合、菌の成長を止めるだけなので、菌が残っていると解凍の際に増殖する危険があるので注意が必要です。
 多くの食中毒原因菌は28~47℃で増殖しますが、少数ながら低温下でも増殖する菌があるので挙げます。

黄色ブドウ球菌
 この菌は人や動物の傷を化膿させる原因菌で、エントロキシンという毒素を産出して食中毒を起こします。
 化膿した傷口や鼻、のど、皮膚、毛髪などに存在しており、健康な人でも20~50%は保菌しています。
 原因食品は米飯(特におにぎり)、畜産製品、魚肉練製品などがあります。
 発育適温は32~37℃ですが、7℃でも増殖が可能です。ただし、食中毒の原因毒素であるエンテロキシンは10℃以下では産出されません。

リステリア菌
 この菌は自然界の広くに分布し、河川水や下水、土の中など環境のあらゆるところに存在するため、家畜や野菜など様々な食品が汚染される可能性があります。
 特徴的なのは低温化でも増殖できる点で、0~45℃で発育することができます。
 日本では食品を経由してリステリア菌に感染した例は確認されていませんが、諸外国では多数報告されています。
 原因食品として注意しなければならないものは、加熱せずに食べる生ハム、ソーセージ、ソフトチーズなどが挙げられます。

 このように低温下でも増殖できる食中毒原因菌が存在するので、自家製冷凍の食材は言うまでもなく、開封した市販冷凍食品の低温長期保存は避けたほうがよいでしょう。


水力発電建設を支援 ~CO2削減助成制度など拡充~

2008-01-21 [記事URL]

▼詳細
経済産業省は地球温暖化対策として、発電時に二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスを発生しない水力発電の建設支援制度を拡充する。建設費の助成制度を拡大するほか、電力会社に新エネルギーの利用を義務付けたRPS法(新エネルギー利用法)の対象範囲を拡大し、中小規模の水力発電所を設置しやすくする。21日に研究会を立ち上げ、6月にも具体策をまとめる。

現在、水力発電所は全国に約1850ヶ所ある。合計出力は約2200万㌔㍗にのぼり、日本の発電量の約10%を担っている。

一方で水力発電所が開発可能な地点もまだ約2700ヶ所残っている。多くの開発可能地点は出力3000㌔㍗前後の中小規模だが、未開発分をすべて開発できれば、約1200万㌔㍗の出力を新たに得る事ができる。

これにより、CO2を大量に排出する火力発電を減らせば、日本のCO2排出量を数%単位で削減できる見通しだ。

経済省が開発促進策として導入するのがRPS法の対象範囲拡大。RPS法は、電力会社に販売電気量の一定割合を環境負荷の少ない風力や太陽光などの電力で賄うよう求めており、出力1000㌔㍗以下の小型水力発電も対象となっている。経済省では水力発電の対象範囲を出力3000㌔㍗にまで、開発可能地点の半分以上を対象範囲とする方針だ。

また、水力発電所を開発する自治体や電力会社への補助、交付金制度も拡充する。経済省はこれらの制度改正で、水力発電の開発を促し、地球温暖化対策の有効手段としたい考えだ。


北米自動車ショー ~環境重視で小型車人気~

2008-01-15 [記事URL]

▼詳細
13日に開幕した北米国際自動車ショーは、日米欧の大手メーカーによる「環境車発表会」の様相を呈している。各社とも、ガソリンエンジンと電気モーターを併用するハイブリッド車や、ガソリン車より二酸化炭素(CO2)排出量の少ないディーゼル車などの環境対応車に注力。大型車が中心だった米ビッグ3も「米国もすでに小型車の時代」と環境や燃費に配慮した新作の小型車を発表、巻き返しに懸命だ。


温暖化対策 ~共同研究呼びかけへ~

2008-01-07 [記事URL]

▼詳細
政府は6日までに、7月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)で、地球温暖化対策として参加国に対して低炭素社会の実現に向けた国際共同調査研究を提唱する方向で検討に入った。日本は昨年の独ハイリゲンダム・サミットで2050年までに二酸化炭素(CO2)など世界の温室効果ガス半減(クールアース50)を提起。さらに環境サミットと位置付ける洞爺湖で共同調査研究を呼びかけ、議長国として温暖化問題解決に向けた議論を主導する。

洞爺湖サミットは、京都議定書後の国際的な温暖化対策の枠組み(ポスト京都)が主要議題となる。参加国に呼びかける共同研究は、日本が昨年提唱した「クールアース50」の実現に向けて必要施策や、そのための人材育成などについて検討する事が柱になる。

温暖化をめぐる国際的な共同研究として、すでに環境省は英国の環境・食料・地方開発庁(DEFRA)との間で、日英共同研究「低炭素づくりに向けた脱温暖化2050プロジェクトを立ち上げ、科学的知見から低炭素社会の実現に向けた意見交換を行っている。新たな国際共同研究も、日英プロジェクトの枠組みを軸に、低炭素社会の形成に向けた施策のあり方などをテーマにする案が有力だ。

サミットの場で、議長国として共同研究を呼びかけ、合意することができれば、中国やインドなど排出量の増大が著しい新興国に与える影響力も大きい。さらに、「温暖化防止に向け、日本の指導力を世界に印象付けることができる」(政府筋)との思惑もある。

クールアース50は、ノーベル平和賞を受賞した「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が指摘する削減規模とも一致する。目標を実現するには、世界で排出される温室効果ガスの半分を占めるG8諸国の協力が欠かせない。

ただ、昨年12月にインドネシア・バリ島で開かれた国連の気候変動枠組み条約第13回締約国会議(COP13)では、米国が温室効果ガスの削減数値を盛り込むことに強く反発。洞爺湖サミットでも先進国の具体的な削減目標に踏み込めば、米国やカナダの反発は必至で、サミット成功の大きな障害になりかねない。政府内にも「数字の話しは米国の新政権発足後にするべきだ」との判断があり、共同研究を提唱することにした。


COP13 米中印、枠組みに

2007-12-17 [記事URL]

▼詳細
国連気候変動枠組み条約の第13回締約国会議(COP13)は15日午後、2013年以降の地球温暖化対策の国際枠組みの構築に向け、米国や中国、インドなどの発展途上国も含めて取り組む事を盛り込んだバリ・ロードマップ(工程表)を採択し、閉幕した。全ての国が参加する同条約の下に作業部会を創設して交渉を始め、09年までの合意を目指す。「ポスト京都」の本格的な交渉が始まる事となる。

当初の案では①世界が50年までに00年比で温室効果ガスを半減させる②先進国は1990年比で25~40%削減する―という数値目標が含まれていた。

これに対し、米国や中国などが反発したため、15日朝の全体会議でウィットゥラー議長(インドネシア環境相)が各国に示した草案では数字は削除され、代わりにこれらの数値を含むIPCCの報告書を参照するとの脚注を付記した。また、世界全体の温室効果ガス排出の大幅削減と気候変動に緊急に対処する事が必要―などとした。

包括的な温暖化対策の合意形成を目指す新しい作業部会は、遅くとも2008年4月に初会合を開き09年以内に作業を完了し、第15回締約国会議(COP15)で次期協定の採択を目指す。

作業部会としてはすでに、京都議定書に基づいて13年以降の先進国の削減強化を議論している部会があり、新たな作業部会はこれと連携しながら交渉を進めていくこととなる。京都議定書に基づく部会の決議には、削減数値目標すべてが盛り込まれた。


温暖化会議 ~数値目標を維持~

2007-12-14 [記事URL]

▼詳細
国連の「気候変動枠組み条約第13回締約会議(温暖化防止バリ会議)」で13日、新たな共同議長案が提出された。「先進国は20年に90年比で温室効果ガス25~40%減」と数値で方向性を示した部分は維持された。米国などの反発は強く、約40カ国閣僚級と事務レベルの会合が断続的に続いた。

バリ会議は14日までで、新たな議長案は決定書原案という公式文書。「世界の排出量を50年に00年比半減以下」と先進国だけではなく途上国にも数値目標を従来通り示した。資金や技術支援を強調する文言が加わった。

また、交渉は先進国と途上国による従来の対話方式から「特別作業部会」か「交渉委員会」を組織し、京都議定書批准国の特別作業部会と合わせた二つの交渉の場で行う案を中心に検討する。来年3~4月に1回目を開き、08年中に計4回会議を開くと明記した。

数値目標をめぐって駆け引きが続く温暖化防止バリ会議で、欧州連合(EU)は13日、米国で来月開催される「主要経済国会合」への不参加を示唆、米国への圧力を強めている。


PAGE TOP




MENU

CONTACT
HOME