食中毒の種類
2012-03-02 [記事URL]
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近年は衛生について一般にも浸透してきており、飲食などの業界
でも昔に比べてより良い衛生環境づくりに努める様になってきまし
た。しかし昨今でも食中毒は起きています。
食中毒はお店側の努力だけでなく、食べる側も日頃からの予防が
大切になります。弊社のメールマガジンでも何度か取り上げており
ますが、今回は食中毒を予防する為にも、食中毒を改めてご紹介
していきます。
食中毒と一括りにいっても原因は様々です。一般的なものですと
微生物によるもの、自然毒によるものがあります。
自然毒はじゃがいもの芽、ふぐ毒などに含まれております。じゃが
いもの芽にはソラニンという物質が含まれており、食後20分~数
時間で腹痛、おう吐、下痢、めまい(意識障害)などを起こします。
ソラニンは日光に当たると増えていくので冷暗所で保管する事が
大切です。また、小型の未成熟のジャガイモにも多量に含まれま
すので注意してください。
ふぐ毒は青酸カリの1000倍に匹敵する毒力といわれ、ふぐの種類・
季節によっても含まれている箇所が違うので調理には資格が必要
になります。微生物による食中毒はサルモネラ菌、ノロウイルスな
どがあります。
サルモネラ菌は牛・豚・鶏などの腸管や河川・下水等自然界に広く分布
しています。
家畜の腸管から食肉に感染したものを食したり、感染した鶏卵などから
食中毒になる場合があります。
サルモネラ菌による食中毒は潜伏期間が6~72時間で、発症すると急
な発熱、吐き気、おう吐、激しい下痢などの症状があり、通常は4~5日
で回復にむかいます。食肉は充分に加熱(75℃1分以上)し、容器・器
具・手指はこまめに洗浄消毒して他の食物へ汚染させない事が大切です。
ノロウイルスは昨今においても猛威を振るっている食中毒です。原因と
なりやすいのは加熱しないで食べる食品(ケーキ・サンドウィッチ・サラ
ダ)や生カキなどの二枚貝で食して体内に入ると増殖します。ヒトの体
内のみで増殖するのが他の菌とは異なります。
潜伏期間は24~48時間で、激しい下痢、おう吐、腹痛、発熱などの
症状があります。感染者のおう吐物やふん便などから二次感染を起こ
すことがある為、集団食中毒に発展の危険性が高いです。下痢や風
邪に似た症状がある場合は注意が必要です。
もし疑わしい症状がありましたら、調理や人が多いところは避けましょう。
ノロウイルスは熱に弱いので充分な加熱(85℃1分以上)が大切です。
また発症しておう吐してしまいましたら汚染部分は次亜塩素酸ナトリウ
ムなどでの消毒が有効です。
食中毒の発症までの潜伏期間は菌の種類によって様々ですが、必ず
菌に接触する機会があったからこそ感染します。食材・菌の事を知る事
によって予防にもつながりますので、
ぜひご参考くださいませ。