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調味料と海洋汚染の関係

2010-03-05 [記事URL]

▼詳細
食事後、お皿に付着した油や調味料などを、何気なく水で洗い流していませんか?
今回、普段何気なく行っている『調味料を台所で洗い落とす』という事と海洋汚染と
の関係についてご紹介したいと思います。

たった大さじ1杯の油。これを魚が住める状態にするには、どれくらいの水で薄め
なればならないかご存知でしょうか?
大さじ1杯(15ml)の油を薄めて魚が住める状態にするには、実は300リットル(浴槽
17杯分)もの大量の水で薄めなければ魚は、生息する事が出来ません。
同じように、マヨネーズ大さじ1杯であれば、浴槽14杯分、ドレッシング大さじ1杯
分で浴槽7杯分、コップ1杯の牛乳であれば17杯分の水が必要になります。

実際に台所から流された調味料などの生活排水は、下水処理場や浄化槽で微生物
を利用した分解処理が行われおり、水で薄めるという方法は行われていませんが生
活排水の汚れが酷ければ酷いほど、処理を行う際の負担は大きくなる上、充分な処
理が出来ない場合もあり、汚れた状態で川や海に放流されてしまいます。

先程挙げた様に、たった大さじ1杯の油だけでも、魚が生息出来る状態にするには多
くの綺麗な水が必要になります。私達が何気なく流している調味料や油の生活排水と
川や海の汚染はとても密接に関わりあっているのです。
調味料は使い切り、どうしても余った場合は不要な布や新聞紙で拭き取り、そのまま
流さないなど、少しでも台所から出る汚れを少なくし、下水処理場や浄化槽の負担を
減らす事が大切なのではないでしょうか?


江戸時代のリサイクル

2010-02-26 [記事URL]

▼詳細
ここ数年、リサイクルという言葉や考え方が広まってきています。
使ったものはゴミとして捨てずに修理したり、別の使い方で無駄を無くす、
というのがリサイクルの基本ですが、この考え方や動きは、江戸時代からあるもの
という事はご存知でしょうか?
今回は、この江戸時代に行われていたリサイクルについてご紹介したいと思います。

現代の日本では、年間大量のゴミが家庭や店舗を始め、色々な所から出ています。
ひと口にゴミ、と言っても食材やプラスチック、紙など種類は様々です。
私達が知っているリサイクルは、『ゴミを減らす』という考えで行われていますが、
江戸時代に行われていたリサイクルは、『ものを最後まで大切に使い尽くす』という
考えが根底にあり、行われていたものです。

例えば衣服はほつれてしまったり、切れてしまえばまず別の布をあてて繕い、
再び使用します。その後、着るのが不可能になってしまえば、分解し別のものを
作って、使用し、それも駄目になってしまった場合は雑巾として利用していました。
また、古着屋も多くあり、着なくなってしまった着物は勿論、分解した古布や
端切れなども販売していたそうです。
洋服とは違い、着物は一反の布から全く同じ比率で作られています。
ですから分解しても同じ規格になる為、初めからリサイクルが成立する構造に
なっているのです。

ゴミを燃やした灰の最終形である灰も、灰買いという職の人達が集め、肥料として
リサイクルされていました。植物資源(ゴミ)を燃やして出た灰には、窒素やリンが
豊富に含まれていますので、優れた肥料だったのです。

『ものを最後まで大切に使い尽くす』という考え方は上記の様な、自然な流れの
リサイクル社会を生み出しました。
使い捨ての文化と言われている現代の日本で生きている私達には、今こそ
『ものを最後まで大切に使い尽くす』という考え方から見習う点が多いのでは
ないでしょうか?


水道と伝染病

2010-02-19 [記事URL]

▼詳細
私達が普段当たり前の様に使用している水道水は、徹底した上水・下水道の
衛生管理によって実現されています。

水道の始まりはローマ帝国によって造られた深い位置にある井戸の水を遠くまで
運ぶ為の水路、『ローマ水路』が起源とされています。
しかし中世以降、このローマ水路はメンテナンス不足による故障などが原因で
徐々に衰退してしまいました。それにより、生活によって出た排水、汚水などが
至る所で垂れ流され、町の衛生状態は最悪なものになってしまった上、
伝染病が流行してしまうという結果に繋がってしまいました。

日本での最初の水道は室町時代に作られています。
全国に水道が建設されたのは江戸時代で、これは当時世界でも最も進んだ
上水設備だったそうです。
現在の水道設備の原型である、西洋型の設備は明治時代に導入され始め、
都心部を中心に建設されていき、高度経済成長時にはほぼ全国に、上水道網が
完成しました。

当時は、上水道による取水時は水源からそのまま取水し、下水道による排出は
河川などに何も処理をせずに排出していました。それにより、水質汚染や
土壌汚染が発生し、環境への影響が出始めた為、現在では取水時・排水時には
ろ過や消毒が行われ、環境への影響が出ないように処理されています。
もし、現在行われている徹底した上水・下水道の処理が無ければ、ローマ帝国と
同じ様に、チフスや赤痢などの伝染病が爆発的に流行し、甚大な被害が出てしまうでしょう。

当たり前の様に使っている清潔で安全な水は、上水・下水道の衛生管理によって
成立しているものですので、それを当たり前だと思わずに、出来るだけ処理の際に
負担を掛けない様に、油を流したり、環境負荷の高い洗剤を使用しないなど、
日頃からの環境への配慮が大切なのではないでしょうか?


日本の捕鯨文化

2010-02-12 [記事URL]

▼詳細
日本では昔から捕鯨の文化があります。
少し前までは給食で鯨の竜田揚げなどもよく出ていました。

日本の捕鯨の歴史は縄文時代からはじまります。約8000年前の遺跡から
黒曜石を用いて鯨やイルカを捕獲しようとしていた形跡が見つかっています。
弥生時代には長崎県の遺跡から捕鯨図らしき線刻が、北海道でも明治期にかけて
アイヌによる捕鯨は行われていたという記録が、鎌倉時代には鎌倉由比ガ浜付近で
生活史蹟から食料の残存物とみられる鯨等の骨が出土しており日本の各地方で
さかんに捕鯨は行われていたといえるでしょう。

鯨は食用だけでなく、鯨油を灯火の燃料に使用したり、骨やヒゲは工芸品、
血は薬にと余す事なく、様々な用途に使われていました。
また各地方には、鯨を祭った神社や寺が多数あり、鯨に対する感謝や追悼の唄、
踊りが伝統的に伝わっていたりなど、日本人にとって鯨は生活に密接しており、
潤いをいただけることに感謝・供養の念を感じていた事が分かります。

19世紀前半から中期にかけて捕鯨は最盛期を迎えましたが、捕鯨にかかる
膨大な人員や鯨の数の減少などにより衰退していき、現在は調査目的による
捕鯨のみとなっています。

また捕鯨は環境・経済・領海・文化などの問題を複雑に抱えており日本を含めた
捕鯨文化を持つ国とそれに反対する団体や国との問題は現在も続いています。
それぞれ主張を繰り返していても、問題の解決には向かいません。
何事も、お互いを理解していく心が大切なのではないでしょうか?


大量に輸入されるバーチャルウォーター

2010-02-05 [記事URL]

▼詳細
バーチャルウォーターと呼ばれる水資源はご存知でしょうか?
バーチャルウォーターは、工業製品や農畜産物などを私達消費者が購入する事に
よって、間接的に消費する水資源を指し、仮想水と和訳で呼ばれる事もあります。

私達が普段使っているものや、食べているものは、生産される過程や生育過程で
必ず水を使用しています。例えば、3合分の米を作る為に稲を植える際に
まず水が必要です。更に、使用する機械を洗浄する際にも水を使用します。
それ以外でも稲の生育過程、加工過程で使用する水を含め、3合の米を作る為には
凡そ1665リットルもの水を使用するのです。
バーチャルウォーターはこのような灌漑用水などの水資源を指します。

私達が食べているものの多くは、外国からの輸入に頼っています。
そして食料を輸入すると同時に、外国のバーチャルウォーターも輸入している事に
なります。その量は、日本国内の水資源使用量の約3分の2である約640億トンに
相当するのです

世界では、水質汚染や水不足など様々な水に関する問題が起き、深刻化しています。
そして、多くのバーチャルウォーターを輸入するという外国の水資源に頼っている
私達日本人のライフスタイルを一刻も早く見直し、対策を行う事が重要です、
地元で作られたものを地元で消費するなど、国内の食料自給率を上げる意識と行動。
そして生活用水を普段から節水する事が大切です。
普段の食生活や水に対する意識を見直してみては如何でしょうか?


ファッションにおいてのエコは「長く着る」

2010-01-22 [記事URL]

▼詳細
私達が何気なく捨てている衣料品は、日本全国の量は年間約100万トンにもなります。
これは日本人1人あたりだと年間約9kg、標準的なMサイズのTシャツに換算すると、
51着分。その内、リサイクルされるものは全体の5~10%のみで、
それ以外の衣料品はリサイクルされる事なく、ゴミとして焼却されるか埋め立てられて
しまいます。

衣料品の原材料である化学繊維は石油、天然繊維は動植物を利用して生産されて
います。石油も動植物から利用して生産される繊維も、貴重な資源です。

国内での衣料品の供給量は平成2年で約20億点だったのですが、
平成17年では約38億点になり、年々増加傾向にあります。
ある調査では洋服を買う際に流行を最重要視する人は、平均よりも多くの
衣料品を購入し、持つ傾向があるそうです。
常に変化する流行に合わせて次々と洋服を購入するのは、資源を多く浪費する
だけではなく、経済的でもありません。

様々な分野でエコが話題になっていますが、ファッションの分野では、
流行に左右されずに自分に似合う、長く着られるものを上手く組み合わせる事が
重要なポイントになるでしょう。
また、着なくなった衣料品は集団回収に出したり、リサイクルショップや
フリーマーケットなどを利用すると、無駄な衣料品のゴミが出ずに済みます。

今まで購入した衣料品で、どれだけ着なくなったものがあるのか、
今一度見直してみては如何でしょうか?


私達の周りに溢れる発砲スチロール製容器

2010-01-15 [記事URL]

▼詳細
肉や魚を乗せている食品トレーや、カップ麺の容器、弁当の容器など、
私達の周りには数え切れない程の発泡スチロール製の容器があります。
この発砲スチロール製の容器の年間生産量は約12万トンにもなり、
これを平均的な4gのトレーに換算すると、約300億枚が生産されている事に
なります。

発泡スチロール製容器は市区町村による分別回収や、メーカーの自主回収が
行われていますが回収率は3割程度で、回収されなかった容器は可燃ゴミ
として燃やされるか、不燃ゴミとして埋め立てによって処理されているのが
現状です。
発泡スチロール製の容器はリサイクルが可能な資源ですので、
直ぐにゴミとして捨ててしまうのではなく、一人一人が、使用後の容器を
しっかり洗い、乾燥させてからゴミ集積所や回収ボックスに持っていく事が
回収率を上げ、ゴミの量も少なくなるのではないでしょうか。

また、発砲スチロール製の容器の回収・リサイクルも大切ですが、
日頃から量り売りやバラ売りなどのお店を利用し、容器自体の使用量を
少なくしようとする意識と行動も勿論、大切です。

ご家庭などで、毎日どれくらいの発泡スチロール製の容器がゴミとして
出ているのか、今一度確認してみては如何でしょうか?


限りある資源の一つ、紙

2010-01-08 [記事URL]

▼詳細
現代社会、紙はあらゆる場面で使われています。
最早、紙という存在は私達にとって『あって当たり前の物』になっていますが、
その紙には古く、長い歴史が隠れています。

紙の歴史は中国からはじまったといわれており、古くは紀元前150年頃の紙が
確認されています。
紙はその後イスラム世界やヨーロッパへと伝わっていくのですが、
日本には早い時期から伝わっていたとされており、7世紀までには伝えられ
和紙という形などで独自の進化を遂げていきました。
今、和紙はその優れた保存性と、強靭かつ柔らかな特性から世界中の文化財の修復に
使われたり、艶やかな色彩から工芸品として使用されたりと独自の普及をしています。

現在、日常的に使われているのは洋紙と言う種類の紙で、原材料は広葉樹が
主に使われています。
紙の原材料の一部には、生物多様性が豊かな原生林(アカシアやユーカリなど)も
含まれており、環境への配慮が懸念されています。
最近では、環境問題から成長が早かったり、環境への影響が余り無いとされる
非木材植物(麻、竹、ケナフ、サトウキビ等)を使った紙も注目されています。
ちなみに現在日本国内で生産される紙の原料は約6割が古紙、約4割が木材です。

かつては、コンピュータが普及すると、データの記録や伝達はコンピュータ内で
行えるため、紙の消費が減り、最終的には紙を全く使用しない
『ペーパーレス時代が来るのではないか』という予想がありました。
しかし、コンピュータが多く普及した現代においても、紙の使用量は減少することはなく、
むしろ、今この時も増加している傾向にあります。

どんなにコンピュータ等が進化しても、一人一人が紙は限りある資源だという意識を持ち、
使用方法を考えなければ紙の使用量は減っていかないのではないでしょうか。

皆さんも是非、普段どのような紙の使い方をしているのか、見直してみては
如何でしょうか?意外と気付かない内に無駄にしている部分があるかもしれません。


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