環境対策 ~大手メーカーの試み~

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環境対策 ~大手メーカーの試み~

▼詳細
◆二酸化炭素
 「二酸化炭素(CO2)を、さらに削減するために共同で取り組みたい」

 今月2月、リコーの渡辺龍雄・資材統括センター室長は、約300人の仕入先代表を前に、こう協力を要請した。

 リコーは、2010年度のCO2排出量を1990年度比で12%削減することを掲げている。しかし、最近は事業拡大などもあって90年度比で3~4%減にとどまる。

 目標達成の障害を探るため、事業活動が原因で生じるCO2や有害化学物質排出などの環境負荷値を、スウェーデン環境研究所の作成した指標に基づいて分析。原材料や部品の製造など調達段階での負荷値が全体の過半数を占めることが分かった。そこで、来年度から排出量の計算ソフトを主な取引先約100社に提供、排出源の内訳を明らかにし、今後の対策に活かす。海外の取引先にも協力を働きかける。

 同社調達改善グループの菅野実リーダーは「環境負荷の小さい部品の追求は、企業の義務であり、利益の創出と競争力の向上に繋がる」と語る。

◆有害化学物質
 トヨタは05年、自動車の生産開始前の企画、設計段階で環境負荷を評価する「Eco-VAS(エコバス)」制度を導入した。チーフエンジニアが担当車両の環境負荷の低減目標を設定する。これまでに、部品会社など取引先と協力し、さび止めでボルトなどに使われた有害化学物質の六価クロムを、害の無い三価クロムに変更。発光のため水銀を使っていたメーターのバックライトをLED(発光ダイオード)に転換した。

◆プラスチック
 シャープは、5回程度再利用できるプラスチックを開発。01年から取引先の「関西リサイクルシステムズ」と協力し、回収した洗濯機の水槽を破砕して再び水槽などに使っている。プラスチックのリサイクル材は耐久性に問題があり、再利用も多くが一回限り。この開発により、リサイクル材使用量は5年間で15倍の620㌧に急増した。家電製品は長期間、利用されるので埋め立てや焼却量を軽減できるという。今年4月には、環境負荷の小さい植物系プラスチックを混ぜても繰り返し利用できるプラスチックを開発した。シャープ広報室は「石油由来の原料削減が求められている。様々な原料から何度も利用できる素材が必要だ。



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