ノロウィルス食中毒対策
2012-10-19 [記事URL]
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ついこの前までの暑さは何処に行ったのか分からない程、急に涼しくなってきました。
真夏に流行しやすいO-157などの食中毒のピークは過ぎましたが、涼しくなってきているこれからの秋から冬にかけて流行に注意しなければならないのがノロウィルス食中毒です。
今回は、ノロウィルス食中毒の発生原因とその症状、予防対策についてご紹介させて頂きたいと思います。
ノロウィルス食中毒の感染経路はこれまでは牡蠣やアサリ、シジミなどの二枚貝によるものが最も多いとされてきました。その理由としては、牡蠣を生食する機会が冬場などが多い事、そして比較的高い確率で牡蠣からウィルスが検出された事が挙げられます。
しかし近年、牡蠣などの二枚貝が直接原因となる割合は減少傾向にあり、ノロウィルスに汚染された調理器具を、洗浄を行わずに使ってしまうことにより他の食材が二次感染して原因食材となってしまったり
感染者の糞便や嘔吐物に接触、もしくはそれらが乾燥し塵埃となったものが口に入るケースなど、何が原因でノロウィルス食中毒が発生したのかが特定し難いケースが増えてきているのです。
ノロウィルス食中毒は嘔吐や下痢、発熱などが主な症状です。また、突発的に発症する事が殆どで、就寝しようとしたら突然嘔吐感に襲われるというケースが多く報告されています。
また、嘔吐感が収まった後は激しい悪寒や発熱という症状が出てきます。これらの症状は約2日間で治癒し、後遺症が残る事は殆どありませんが、免疫力が低下した高齢者や乳幼児がノロウィルス食中毒に感染・発症してしまうと長引く事があります。
ノロウィルス食中毒の感染や発症を予防する為には、原因が汚染された食物だという事を考慮すると、飲食物を扱う人が十分に注意し予防対策を行う事が重要です。予防対策は以下の3つになります。
①十分な手洗い
調理に携わる人は十分に手洗いをし、調理器具を常に清潔に保つ事が重要です。
ノロウィルスは消毒用エタノールなどの消毒液には抵抗力がありますが、手洗いで物理的に洗い流す事が出来ます。従って、丁寧にしっかりと手洗いをする事が感染予防に繋がります。
②食品は十分に加熱する
ノロウィルスは85度以上で1分間加熱をすると感染力を失う特徴がありますので極力生食は避け、中心部が85度以上になるように加熱しましょう。また、生の貝類等を取り扱った調理器具は、他の食材を調理する前に洗浄と漂白(消毒)を行いましょう。
③感染しやすい箇所の消毒
ノロウィルスはトイレやドアノブ、蛇口、手すりなどに付着している事が多く、二次感染の感染経路になるケースが多くあります。二次感染を予防する為には、これらの箇所の汚れを良く落とし、消毒する事がポイントになります。
これからの季節、ノロウィルス食中毒が発生しやすくなります。しっかりと予防する為にも、これらの対策を是非とも実践してみて下さい。