秋の食中毒
2014-09-05 [記事URL]
皆様、こんにちは。
急に気温がぐっと下がり随分涼しくなってきたかと思えば、また蒸し暑い日に逆戻りとい
う具合に、体調を崩されやすい季節になって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょう
か?
エネルギッシュでテンションの高い季節も過ぎ、そろそろ夏の疲れも身体に出始めてくる
頃かと思います。そんな夏の暑さで疲労している身体は免疫力が落ちがちですね。この時
期に、健康面で特に注意しなければいけない事は、「秋の食中毒」です。
夏場に多いと思われがちな「食中毒」ですが、実は1年間で「食中毒」が最も多いのは「9
月」なのです。特に秋はレジャーシーズンであることや、運動会やバーベキューなどで、
屋外での調理・食事の機会が増えるのも原因の一つのようです。
特に、秋に多い「食中毒」の原因は「サルモネラ菌」・「腸炎ビブリオ菌」・「ウエルシュ菌」
です。それぞれの菌の原因や発症期間はつぎのようになります。
☆サルモネラ菌・・・牛肉・豚肉・鶏肉・卵などに付着していて、加熱不足や不衛生な調
理により菌が増殖し食中毒を起こします。半日~数日で発症します。
☆腸炎ビブリオ菌・・・生鮮魚介類から多く検出されます。増殖するスピードが速く、飲
食後8~24時間で発症します。包丁やまな板を介して汚染を拡大させます。
☆ウエルシュ菌・・・動物の腸管内や土壌、下水の中にいます。常温で繁殖し加熱にも強
い為、大規模な食中毒発生の原因となります。12時間以内に発症します。
これらの菌は不衛生な調理器具や、加熱不足、手などに付着した菌から感染してしまいま
す。「食中毒」を予防する為に大切な3つの要素は、菌を「付けない」「増やさない」「やっ
つける」です。
そのためにも、「徹底的な手洗い」「調理器具の消毒、殺菌」「食材の充分な加熱」を心掛
けるようにしましょう!
肉や魚などは、汁がもれたり、他の食品にかかったりしないようにビニール袋に入れまし
ょう。また手洗いは、1.食事の前 2.外出から帰宅したとき 3.生の肉や魚、卵などを取
り扱った後 4.トイレの後、おむつ交換の後 など徹底的に洗いましょう。
また、二次汚染を防ぐため、包丁やまな板などの調理器具は、食材ごとに使い分けましょ
う。例えば、 1.生肉 2.生魚 3.野菜や果物 4.調理の終わった食品 などで分けます。
また、生肉や生魚を使用した後の調理器具は、熱湯をかける等で消毒してから次の食材を
使用するようにしましょう。
それから「食中毒の菌」を殺す為に大事な加熱ですが、その加熱の目安は中心温度が85
度から90度で90秒間以上です。調理済みのレトルト食品や冷凍食品を使用するときや、
残り物などを温め直すときにも、十分に加熱しましょう。
また、生で食べる野菜や果物は、流水で徹底的に洗浄しましょう。さらに、塩素系漂白剤
を水で薄めて作る「消毒液」を使えば殺菌効果がよりアップするので、そちらを使用する
方がより望ましいですね。
この「消毒液」は、濃度を変えることによって、便や嘔吐物が付着した床や衣類、トイレ
などの消毒ができたり、調理器具、直接手で触れる部分などの消毒をする事もできます。
用途によって使い分けられるように作り置きしておくのも手ですね。
「食中毒」は、ふと、油断した時に襲ってきます。涼しくなってきたからといって、気を
抜かず、衛生面にはより一層の気を使いたいものですね!