鳥インフルエンザの脅威とは
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宮崎や鹿児島、名古屋の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザが確認されました。確
認された養鶏場では鶏の殺処分や殺菌消毒が行われています。何故、鳥インフル
エンザの発生が大きな問題となっているのでしょうか。今回はこの鳥インフルエンザ
についてご紹介します。
まず、鳥インフルエンザとは数多くあるインフルエンザウィルスの一つであるA型イ
ンフルエンザウィルスが引き起こす鳥の病気です。現在問題になっているのはその
中でも強毒タイプの高病原性鳥インフルエンザです。
鶏やウズラ、七面鳥などの家禽類がこの高病原性鳥インフルエンザにかかると、そ
の多くが死んでしまったり、死に至らないまでも咳が出たり、産卵率が低下する事が
あります。
お客様の中には、鳥インフルエンザが発生した事で鶏肉や鶏卵の安全性について
不安を感じる方もいると思いますが、これまで鶏肉や鶏卵を食べる事で鳥インフル
エンザウィルスが人に感染したという事例の報告はありません。
鶏肉も鶏卵も十分に加熱調理すればまず問題無いと言えるでしょう。(中心部の温
度が68℃以上、3.5分以上加熱がベスト)また、十分に加熱調理をする事はサルモ
ネラ菌食中毒の予防対策にも繋がります。
では、何故鳥インフルエンザの発生が連日大きなニュースとなっているのでしょうか。
その理由は鳥インフルエンザから新型インフルエンザへの変異にあります。通常、
鳥インフルエンザウィルスは人に感染する事はありません。しかし、ウィルスが変異
し、性質が変わる事で人に感染し、更には人から人へ感染する可能性があるので
す。
変異したインフルエンザウィルスによって引き起こされるのが、ニュースでも話題に
なっている新型インフルエンザです。前号(1月28日配信分)でご紹介した様に新
型インフルエンザは殆どの人が免疫を持っていない為、一度発生すると世界的な
大流行(パンデミック)が引き起こされる危険性があるのです。
鳥インフルエンザやそれが変化して発生する新型インフルエンザの予防方法は季
節性インフルエンザと同様になりますので、うがい・手洗いの徹底と外出先でのマス
クの着用を是非とも実施してみて下さい。