東京多雨 降雨観測4月「17日」、5月「20日」

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東京多雨 降雨観測4月「17日」、5月「20日」

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例年なら列島を桜前線が駆けあがり、風薫るさわやかな4、5月。今年は湿り気だけが印象に残る季節となったようだ。気象庁によると、4、5月の計61日のうち、東京では6割以上にあたる37日で降雨を観測し、特に4月は過去最多の降水量を観測するなど、両月とも記録的に雨が多かったことが1日、分かった。

気象庁では「季節はずれの台風の相次ぐ接近や、南米ペルー沖で海面水温が下がり、東日本の太平洋側に雨が降りやすくなる『ラニーニャ現象』などが影響した」と分析している。

同庁によると、東京(大手町)で雨を観測したのは4月が17日、5月が20日。4月の降水量は計240・0ミリで、統計開始の明治9(1876)年以降、同月の降水量としては過去最多を記録した。5月も計255・0ミリとなり、同月の歴代9位の多さだった。

昨年以前の10年間の平均降水量は、4月が117・2ミリ、5月が135・3ミリ。昨年は4月が134・0ミリ、5月は115・5ミリで、今年はいずれと比較してもほぼ2倍の数値になっている。

5月の降雨量が多くなった要因の一つは、同月の最多タイ(3回目)となる4個の台風が発生し、このうち3個が日本列島に接近(300キロ以内)したことだ。中でも、台風4号が日本の太平洋側を通過した20日は、同月の歴代5位となる91・5ミリの降雨量を記録した。

通常はこの時期に台風が発生しても、日本の西側を進み、降雨量に直接は影響しないことが多い。だが、今年は日本南東部の東太平洋から西に向かって伸びている「亜熱帯高気圧」の勢力が弱く、進路を妨げなかったことなどにより、台風2号、3号、4号が相次いで接近した。3個以上の台風接近は、5月としては過去50年間なかったという異常事態だ。

4月は東京のほか軽井沢(長野)、秩父(埼玉)、館山(千葉)でも月間の最多降雨量を更新。

一方で、高気圧に覆われて晴れの日が多かった北日本の日本海側では、昭和21年以降で同月の過去最少の降水量となり、対照的な結果となった。

うんざりするような気候となっている東京だが、雨のトンネルはまだまだ続きそう。民間気象情報会社「ウェザーニューズ」は、今年の梅雨は全国的に「やや長め」とみられるという予想を発表している。



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