日本の食卓で活躍しているカビ

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日本の食卓で活躍しているカビ

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カビと聞くと、皆さんご存知の黒カビや青カビを思い浮かべると思います。
まだ時期が早のでは?と感じた人がいると思いますが、今回は、カビはカビでも、ヒトにとって有益な(無害な)カビについて紹介したいと思います。

一番身近なカビと言ったら、麹菌でしょうか?日本酒や味噌・醤油などの発酵食品に欠かせないカビです。
最近は塩麹なんかも、和・洋・中とジャンルを問わない使い勝手の良さと、手軽に家で作れることで流行していますね。

麹菌とは、麹から分離された有用なカビの総称で、基本的に日本の麹から分離されたコウジカビ属のカビを指します。
米、麦、大豆などの穀物や米糠などに繁殖させて「麹」を作ります。

麹菌で代表的なのはアスペルギルス・オリゼー(和名:ニホンコウジカビ)で、日本の食卓に欠かせない、味噌・醤油のほかに、清酒なんかも醸します。
日本で使用される麹の、なんと90%以上にいて、コウジカビ属では大変有名人です。

麹菌は生きるためにデンプンやタンパク質を分解する様々な酵素を生産し、デンプンやタンパク質を分解。そこで生成されたグルコースやアミノ酸を栄養源として増殖します。
醸造では麹菌が生産したこの様々な酵素やグルコース、アミノ酸などの代謝生産物を利用します。

コウジカビ属はオリゼー以外にも200菌種以上存在し、基本的にはどこにでも存在します。
中にはオリゼーの近縁種で、猛烈な発ガン物質アフラトキシンを作り出すアスペルギルス・フラブスなどもいます。

オリゼーにそっくりな姿形をおり、高温多湿な環境を好むため、熱帯や亜熱帯の地域に存在しますが、日本の土壌からももちろん出てきます。
しばしば穀類やナッツ類を汚染し、食中毒を引き起こします。

1960年にイギリスで起きた、七面鳥の謎の病気「ターキーX」はこのカビが原因です。
この事件がきっかけになり、アスペルギルス・フラブスは発見されたそうです。

私達が日頃口にしている味噌汁やお醤油・お酒は、このようにカビの働きで出来ています。
一概にカビだからといって害のある嫌なものとは言えないわけです。カビにも色々いると思うと面白いですね。



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