手洗いについて
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みなさまこんにちは。8月も終わり、秋が近づいてきましたが、まだまだ暑いですね。しばらくは熱中症に気をつけたほうがよさそうです。
さて、今回は“手洗い”についてご紹介します。飲食店の衛生管理で欠かせないのが手洗いです。この手洗いを怠ると、食中毒を引き起こす原因になりますので、正しい知識と洗い方を今回見直していきたいと思います。
まず、なぜ手洗いが重要なのかです。みなさんよく知っていると思いますが、通常私たちの手には雑菌などがたくさん付いています。それは数え切れない数だそうです。
食中毒やインフルエンザなどの感染経路としては、菌やウイルスで汚染された手で触れた“モノ”を介して感染するパターンが一番多いそうです。
くしゃみをしたり、汚れたものを触ったりして、その手で電車の吊革、手すり、ドアノブに触れると、そこにウイルス・菌が付着。そこを別の人が触れ、その手で鼻や口のまわりを無意識に触れることで感染が起こるのです。
ある調査によると、風邪ウイルスの1種であるライノウイルスをコーヒーカップの柄に付着して使用させたところ、約50%の人が感染したとの報告もあります。
また、サルモネラ菌、ブドウ球菌、病原性大腸菌(O-157など)、ノロウイルスなどによる食中毒は、主に手の汚染によって引き起こされることが知られています。飲食店であれば手洗いがどれほど重要なことか分かりますね。
手洗いの重要性を確認したところで、次は正しい手の洗い方について確認していきましょう。感染を引き起こす原因菌が多く付着しているのは指全体です。(手のひらにたくさんいると勘違いしている方もいるかと思います。)
特に、甘皮、爪、爪下のすきまなどは、バイ菌の格好の隠れ場所です。よく使う指先、汚れが落ちにくい爪先は手洗いのポイントになります。入念に洗いましょう。
また、親指、指の間、手首は洗い残しが多いので、こちらも丁寧に洗うよう日頃から心掛けておきましょう。
まずは、指輪や腕時計は必ず外しましょう。
1. 流水で手をすすぎ、石けんあるいは洗浄剤を使います。
2. 両手のひらをよくこすります。
3. 手の甲をこすります。
4. 両手を組むようにしながら、指の間もよく洗います。
5. 片方の手のひらを使い、もう片方の手の指先を特に入念に洗います。
6. 親指を根元から掴むようににぎり洗いをします。
7. 手首も忘れずに、掴むようにして洗います。
8. 石けんが十分落ちるまで、こすりあわせていたのと同じ時間をかけて流水ですすぎます。
ここまでの手順で、手をキレイに洗うことができます。(汚れが落ちた、と言う意味です)
ただし、普通に石鹸で手を洗っただけでは手についている菌やウイルスの数は殆ど減りません。
石鹸で洗うのはあくまで汚れを落とすためで、菌の数を減らすには、次亜塩素酸溶液やアルコールなどの消毒液で手を再度洗う必要があります。
また、手洗いの最後の最後で大切なのが、水分を拭き取るときに衛生的なタオルで手を拭くことです。
台所に良くある下げっぱなしのタオルは、濡れている状態で放置しているので、菌やウイルスの温床になっています。これで拭くと、せっかく洗った手をまた汚すことになってしまいます。
手を拭く際は、使い捨てのペーパータオルか、ロールアップ式のタオルを使用し、手を十分に乾燥させましょう。
手に付いている菌には、有害なものとそうでないものがあります。健康な皮膚には無数の微生物、細菌、真菌、ウィルスが存在していますが、そのほとんどは無害なので、心配する必要はありません。
出生後、皮膚と共存状態にある「常在菌」と呼ばれるものは、他の微生物の侵入から身体を守ってくれ、皮膚にとって有益かつ必要な存在でさえあるのです。
常在菌のほかに、皮膚に付着する細菌に「一過性細菌」というものがあります。よくニュースで取り上げられる院内感染の原因でもあるのですが、24時間以上は手に付着したまま生き続けることはありません。
これらの菌も、石けんや洗浄剤と水でしっかり洗えば、迅速かつ容易に落とすことができます。
もう一度手洗い・消毒の重要性を再認識し、手洗い方法を見直して見ましょう。