セアカゴケグモ:県内初確認か 県が呼び掛け「素手で触らずに」--水島港 /岡山
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県自然環境課は26日、倉敷市玉島地区の県管理の水島港外貿163岸壁で、特定外来生物に指定された毒グモのセアカゴケグモと見られる5匹が見つかった、と発表した。特定されれば県内初確認。
同岸壁は海外からのコンテナなどの荷さばき場で、フェンスで囲まれ、一般人は立ち入り禁止。今月24日に県水島港湾事務所職員がフェンス内側に沿った照明用ケーブルを点検中、ケーブルを通したコンクリート製チューブの鉄製支柱(高さ約10センチ)に巣を作っているメス2匹を発見。さらに翌日、同岸壁でメス3匹を見つけた。体長は5~8ミリ。
県などが発見場所から約100メートルの周辺を調べたが、他に巣などは見られず、生息域が拡散している状況はなかった。宇野港など、他の県管理港湾も調べたが、確認されなかった。県は殺虫した後、環境省関連機関の自然環境研究センターに死骸を送り、現在調査中だが、事前の写真による判定では、「セアカゴケグモの可能性が高い」という。
同クモは熱帯から亜熱帯に生息し、全体的に黒く、腹部の背の部分に赤い帯状の模様があるのが特徴。海外からの荷物などとともに国内に入り、これまで10府県で見つかっている。性格は基本的におとなしく、触るなどしない限り攻撃してこないが、毒を持ち、かまれると、腫れや熱が出たり、悪化すると腹痛やけいれんが出ることもある。
県は、「見つけたら絶対に素手で触らず、殺虫剤をかけたり、踏みつぶしたり焼却してほしい。また、県自然環境課に連絡してほしい。かまれた時は、出来ればそのクモを病院に持参し、治療を」と呼びかけている。