COP13 米中印、枠組みに
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国連気候変動枠組み条約の第13回締約国会議(COP13)は15日午後、2013年以降の地球温暖化対策の国際枠組みの構築に向け、米国や中国、インドなどの発展途上国も含めて取り組む事を盛り込んだバリ・ロードマップ(工程表)を採択し、閉幕した。全ての国が参加する同条約の下に作業部会を創設して交渉を始め、09年までの合意を目指す。「ポスト京都」の本格的な交渉が始まる事となる。
当初の案では①世界が50年までに00年比で温室効果ガスを半減させる②先進国は1990年比で25~40%削減する―という数値目標が含まれていた。
これに対し、米国や中国などが反発したため、15日朝の全体会議でウィットゥラー議長(インドネシア環境相)が各国に示した草案では数字は削除され、代わりにこれらの数値を含むIPCCの報告書を参照するとの脚注を付記した。また、世界全体の温室効果ガス排出の大幅削減と気候変動に緊急に対処する事が必要―などとした。
包括的な温暖化対策の合意形成を目指す新しい作業部会は、遅くとも2008年4月に初会合を開き09年以内に作業を完了し、第15回締約国会議(COP15)で次期協定の採択を目指す。
作業部会としてはすでに、京都議定書に基づいて13年以降の先進国の削減強化を議論している部会があり、新たな作業部会はこれと連携しながら交渉を進めていくこととなる。京都議定書に基づく部会の決議には、削減数値目標すべてが盛り込まれた。