外来生物について
2009-09-04 [記事URL]
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『外来生物』という言葉を一度は耳にした事があると思います。
外来生物とは言葉の通り、本来日本に生息していない生物が人為的に持ち込まれた生物を指します。
昨今のペットブームなどによりペットショップで扱う生物の種類も増え外国から輸入されてくる事も珍しくなくなりました。
しかし、途中で飼育を放棄し野外に捨てたり、不注意などにより逃がしてしまい日本の野生に放たれる事態も起きるようになりました。
その結果、放たれた外来生物の中には日本の環境に適応し本来の生態系に悪影響を及ぼす生物も少なくありません。
生態系だけでなく、農林水産業への被害や人への被害も多発し今では大きな問題に発展しております。
その為、外来生物法が定められ、特定外来生物の規制が掛けられる様になりました。
外来生物法とは、生態系や人、農林水産業に対して被害を及ぼすもの、または被害を及ぼす可能性が高い生物を特定外来生物とし、飼育・栽培・保管・運搬・販売・譲渡・輸入・野外に放つ事を禁止する法律です。
この特定外来生物に指定されている外来生物は、人への被害が多く報告されている『カミツキガメ』を始め、本来日本に居る魚を捕食してしまい、生態系への被害となっている『オオクチバス(ブラックバス)』、繁殖力が強く野生化し、生態系への悪影響が懸念されているオオキンケイギクなどを代表に、約96種類が指定されています。
指定されている生物以外にも、生態系に悪影響を及ぼす可能性が高い外来生物を『要注意外来生物』と指定し、約150種リストアップされています。
現在、日本には外来生物が約2000種以上、生息、生育していると言われています。
全てが悪影響を及ぼす訳ではありませんが、上記で挙げたように問題を引き起こしている外来生物が多くいるのが現状です。
このような外来生物による被害や悪影響は、私達1人1人が意識する事で防止する事が出来ます。
生き物を飼おうとする前には、以下の事を良く調べ、確認して下さい。
①小さい時は大人しく可愛くても、大人になると獰猛になる生き物か
②成長したらどのくらい大きくなるのか
③どのくらい長く生きるのか
飼い始めた生き物は最後まで責任を持って飼わなければなりません。
性格が獰猛になってしまったから、大きくなりすぎたから、自分よりも長生きするからと、
飼いきれず捨ててしまう事によって、問題を引き起こす外来生物になってしまうのです。
また、特定外来生物の代表で挙げたオオキンケイギクの様な、野生化した外来植物に、綺麗だからと水や肥料をやってしまうと、他地域へ更に拡がってしまう為、絶対に行わないで下さい。
今は、気軽に様々なペットを飼う事が出来る世の中です。
しかし、命を扱う責任はそう軽くはありません。
ペットご購入を考えている方、もしくは飼っている方は良く考えて頂きたいと思います。