2016年6月号:季節のムシ暦~生活の場のペスト事情~
2016-06-09
厄介なのは、〝混入異物〟の虫事情だ。
今、暦の上での呼称は、別称で「いろいろづき(五色月)と伝うそうだ。
この五月は、なんとなく〝生き生き”していて、人の生活の場に活氣が、漲るようだ。
また、山野にも生きものの活動が、目立つと来た。今、わが家の庭には、雑草の「ドクダミ」が、白い花をつけ繁茂している。
この雑草は、その昔、「はれもの」や虫刺されの薬や「かい虫」の駆除や利尿剤にも利用されていた。
それに、眼の前を中型のチョウ、「クロタイマイ」が、翔んでいる。どこに、幼虫の雑草があるのか、定かでは無いが」、自然環境が残って居るのだろう。
もう、「風土病」などと伝う言葉は、生活の場に登場しないが、人の野外活動が増えると小動物由来の病氣が、話題になる。それと共に増えるのが、虫クレームだ。その周辺事情を考えてみよう。
今日、人は、「虫」を混入異物の悪者として、「槍玉」に上げているが、本当に、これで良いのだろうか
だが、食品類に「虫」が混入していても良いと肯定している訳では無い。少し、心配なのは、何故、何時までも同じ事が、繰り返し起り、一瞬の話で終るだけで、虫に対する認識の変りなさである。
こんな、現状の改善には、何が必要なのだろうか、それは、生活の場で、「異物混入」が話題性を持つようになった背景を考える事だろう。
「虫」の異物混入が、今日的状況に至った原臭は、今から少し前の時代、日常生活の場での「生活の質」の向上が、求められる風潮の芽生える中で、顕在化した事象と伝える。
従って、これには、何か切っ掛けがあるはずだ。では、何なのだろうか、振り返ってみよう。
なお、此のことは、今、氣付いたが、この事象を醸成させた母体は、どうも「生協(日本生活協同組合連合会)の活動ではないかと考えられる。
それは、「生協」の活動の精神的背景が、会員へのサービス向上にあって、その姿勢が大きく関与すると思えるからだ。
「生協」は、会員(消費者)に安全、安心のサービス提供をモットー(motto)とする中で、商品への混入異物対策にも眞剣に取り組んだ。
そんな、商品クレームの中で、実害は無いものの不満が目立って多かったのが、食品類への「虫」の混入事例であった。
生協は、この結果を重視し、直に、これを改善すべき課題に取り上げた。その行動は、迅速で、現場の実情を調査し、再発防止に着手した。
当時は、商品に「虫」が混入していても「たかが虫」の時代であって、メーカーや販売店などでは、虫の混入や付着など殆んど問題にしなかった。
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