違法伐採が終息 ~オランウータンの棲む木~

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違法伐採が終息 ~オランウータンの棲む木~

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インドネシアなどの湿地に自生し、過剰伐採で絶滅の危機にある熱帯樹ラミンについて、同国や欧米、日本の五つの環境保護団体は6月29日、「国を越えた市民活動の連携で、違法伐採や密輸がほぼ停止した」と宣言した。違法な国際取引を終息にこぎ着けた樹木はラミンが初めて。「オランウータンの棲む木が守れた。他の貴重種の保護にもつながる」と説明している。

ラミンはジンチョウゲ科の高木。70年ごろから農園開発のあおりで伐採され、見た目がきれいで加工しやすく、ほうき柄や額縁など多くの生活用品に使われた。83年にはインドネシア国内の約1300万㌶に自生していたとされるが、現在は推定約100万㌶に激減。90年ごろから国立公園や保護区でも盗伐が激化していた。

保護団体の要請で04年、ワシントン条約で輸出許可が必要な種(付属書2)に登録された。同国政府も丸太や材木の輸出を禁止。また、保護団体が各国の加工企業に使用禁止を働きかけた。現在は年間約8000万立方㍍が許可を受け、加工品として輸出されている。

今後、ウッドデッキの材料として需要の多いウリンやメルバウなど他の樹木の保護を強化する。6月29日来日したインドネシアのNGO「テラパック」コーディネーターのヤヤットさんは「世界で最も減少が深刻だった木を守ることができた。この経験を活かしたい」と話した。



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