食中毒予防の三大原則
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O-157やサルモネラ菌、カンピロバクター、ノロウィルスなど種類は違えど、食中毒
は1年間発生する可能性があります。食中毒は日々予防対策を行えば発生する確
立はほぼ無くなりますが、何も予防対策を行わないと1年中、発生する可能性があ
ると言えます。
全ての食中毒を予防する為の基本三大原則として、付けない、増やさない、殺すが
あります。多くの食中毒の原因となる細菌は増殖し、食中毒を発症する状態となって
いても味や臭いに変化が無い為、口へ運ぶ直前に安全を確認するのは非常に困難
です。
その為、これら三大原則を基に予防対策を行う必要があります。今回はこの食中毒
予防の三大原則について改めてご紹介したいと思います。
①付けない
食中毒予防でしばしば盲点となるのが、生の魚介類や肉類を加工・調理した器具
に付着した菌です。調理器具の洗浄が十分に行われていない場合、器具に付着し
た菌が増殖し、別の食材を加工・調理する際に毒素と共に付着してしまう事がある
のです。
この問題を未然に防ぐ為には、魚介類・肉類用の調理器具と野菜など他の食材用
の調理器具を分けるのが効果的です。特にまな板は魚介類・肉類用とその他の食
材用で分ける事が強く推奨されています。複数のまな板を準備するのが難しい場合
は、まな板の両面で使い分けるだけでも効果があります。
②増やさない
食中毒の原因菌の多くは10度以下で増殖活動が鈍り、-15度程度で増殖活動が
完全に停止します。いずれも菌が死滅する訳ではありませんが、食材を冷蔵・冷凍
保存する事は原因菌の増殖を抑えるのに非常に効果的です。
ここで注意しなければならないのが、冷蔵庫や冷凍庫に食材を大量に詰め込んで
しまった場合、冷気の循環が上手くいかず、場所によっては十分に冷却されずに
原因菌が増殖してしまう可能性があります。入れる量は最大容量の7割程度が理
想です。
③殺す
食中毒の原因菌の殆どは75度以上の環境で1分間以上経つと不活性化(死滅)
します。従って、原因菌を殺す為には加熱調理が最も効果的であるといえます。食
材の中心を75度以上にし、1分加熱するという条件を満たす為には、食材の切り
方を工夫したり、低火力で長時間過熱する必要があります。電子レンジで予備加熱
を行うと大きな食材でも中心まで均等に加熱する事が出来ますのでオススメです。
これらの三大原則に基づいて日々の予防対策を行って頂けると、様々な食中毒の
発生の可能性は非常に低くなります。是非とも今回ご紹介した三大原則を参考に
なさってみてください。