日本の捕鯨文化
▼詳細
日本では昔から捕鯨の文化があります。
少し前までは給食で鯨の竜田揚げなどもよく出ていました。
日本の捕鯨の歴史は縄文時代からはじまります。約8000年前の遺跡から
黒曜石を用いて鯨やイルカを捕獲しようとしていた形跡が見つかっています。
弥生時代には長崎県の遺跡から捕鯨図らしき線刻が、北海道でも明治期にかけて
アイヌによる捕鯨は行われていたという記録が、鎌倉時代には鎌倉由比ガ浜付近で
生活史蹟から食料の残存物とみられる鯨等の骨が出土しており日本の各地方で
さかんに捕鯨は行われていたといえるでしょう。
鯨は食用だけでなく、鯨油を灯火の燃料に使用したり、骨やヒゲは工芸品、
血は薬にと余す事なく、様々な用途に使われていました。
また各地方には、鯨を祭った神社や寺が多数あり、鯨に対する感謝や追悼の唄、
踊りが伝統的に伝わっていたりなど、日本人にとって鯨は生活に密接しており、
潤いをいただけることに感謝・供養の念を感じていた事が分かります。
19世紀前半から中期にかけて捕鯨は最盛期を迎えましたが、捕鯨にかかる
膨大な人員や鯨の数の減少などにより衰退していき、現在は調査目的による
捕鯨のみとなっています。
また捕鯨は環境・経済・領海・文化などの問題を複雑に抱えており日本を含めた
捕鯨文化を持つ国とそれに反対する団体や国との問題は現在も続いています。
それぞれ主張を繰り返していても、問題の解決には向かいません。
何事も、お互いを理解していく心が大切なのではないでしょうか?