バイオ燃料大増産計画

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バイオ燃料大増産計画

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現在30klに過ぎない年間生産量を600万klに引き上げる目標は昨年11月に松岡利勝農相が提案した。ガソリン消費量のおよそ1割に当たる量だ。

温暖化防止、資源の有効活用、地域活性化に役立つとして、安部晋三首相が具体化を指示。工程表を含む報告書が農林水産省を中心とした関係省庁の「バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議」によって22日にまとめられた。

600万klの原料別内訳(農水省試算)を見ると、サトウキビ、規格外小麦などの既存原料は5万klにとどまる。大半は稲わら、木材、資源作物、(コーリャン、多収穫米など)といった新しい原料に頼る形だ。食料用に生産されている既存原料を大量にバイオエタノールに振り向けると、穀物価格の高騰や食料自給率の低下につながる懸念があるためだ。

新しい原料が使えるようになれば、未利用の資源や耕作放棄地を有効活用できるため、「攻めの農政」の一つとして農水省は大きな期待を寄せている。ただし、それには技術開発が絶対条件。1ℓ当たり100円とした生産コストも高いハードルだ。

バイオエタノールを普及させるには、制度面の整備も必要になる。ガソリンへの混合率は現在、法律で3%まで認められているが、報告書では混合率の引き上げを課題の一つに挙げた。税制優遇についても「検討する」とした。

※バイオエタノールとは・・・
サトウキビ、トウモロコシなど植物に含まれる糖を発酵して作るアルコールで、ガソリンと混ぜ輸送用燃料に使われる。石油製品と異なり、植物の成長過程で二酸化炭素を吸収するため、温暖化防止に効果があるとされている。欧米では広く実用化されており、2005年の生産量はブラジル1670万kl、米国1500万klに上る。



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