スウェーデンがエコ先進国と言われている理由
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ここ数年、地球温暖化を始めとした環境問題がニュースや話題に取り上げられる様
になり、それに伴って個人でもすぐに始める事が出来るエコ活動や習慣も取り上げ
られる様になりました。
スウェーデンやフィンランドなどを始めとした北欧諸国は、このエコ活動や習慣の先
進国と言われています。今回は北欧諸国の1国、スウェーデンのエコ活動・習慣に
ついてご紹介したいと思います。
基本的にスウェーデンでは、売られているペットボトル飲料やジュース等の缶に“P
ANT(パント)“という文字と数字が書かれています。この数字は金額を表しており、
スーパー等にある専用の回収機に入れると、書かれている金額分のバーコード付
レシートが出てきて、レジで換金、もしくは精算時に書かれている分を現金として扱
ってくれます。
この様なペットボトルや缶の飲料を購入時にデポジット代を支払い、ボトルや缶を返
す事によってお金が戻ってくるという仕組みです。この仕組みはほんの少し昔の日本
でも、ジュースや醤油を購入する際に10~30円上乗せし、お店に空き瓶を持ってい
くと瓶代を返金してくれると言うシステムがありました。
この様な仕組み以外にも電球や電池のリサイクルボックスや、飲料のパック、トイレ
ットペーパーの芯などの厚紙、新聞紙やコピー紙、瓶、金属は、それぞれの分別ゴミ
箱が街の何箇所かに設置されており、自分で捨てられるようになっています。
また、制度や町中の設備だけでなく、国民一人一人の意識の高さも注目するべき
点です。例を挙げると、買い物袋などのプラスティックを無駄に使わない事が挙げ
られます。スーパーなどに買い物に行く際には必ず袋を持参しています。
その袋も少し傷んだからと直ぐに新しいものにせず、繰り返しボロボロになるまで使
用する、というのがスウェーデンでの流儀になるそうです。また、買い物の際も、個包
装になっているもの・過剰包装になっているものは避け、余計なゴミが出ない様にし
ているそうです。
この様な考え方や意識は、江戸時代の日本でも「ものを最後まで大切に使い尽くす」
という考えの下、衣服のほつれなどは繕ったり、分解して別のものにしたり、最終的
には、雑巾にしたりなど、江戸時代の人々は自然に今で言うエコ活動を行っていた
のです。
エコ先進国と言われているスウェーデンや北欧諸国が行っているエコ活動や意識か
らは、かつての日本の姿を垣間見る事が出来ます。今私達に必要とされているのは
「ものを最後まで大切に使い尽くす」というかつての日本人が持っていた意識を、再
び持つという事なのかもしれません。