カンピロバクター食中毒にご用心
カンピロバクター食中毒は、充分な加熱調理と二次汚染の防止を徹底すれば防げる食中毒なのですが、近年増加傾向にあります。
このカンピロバクターは、一見健康そうにみえる家畜(牛や豚、鶏)やペット(犬や猫)などの腸管内に存在し、これら動物の排泄物により汚染された食品や水等を介して人へ、と言うのが主な感染経路です。
しかし、近年、鶏肉などの肉類を用いた料理からの感染というケースが多く報告されている事例もあり、カンピロバクター食中毒の原因食品とされています。
発熱、腹痛、下痢などの腸炎症状が見られ、適切な治療をすれば2~5日で回復する事が多いですが、時には症状が長引く事もあります。
また、潜伏期間が他の食中毒の菌に比べて、2~7日と長いのが特徴です。
一般的な食中毒は、抵抗力が低い小さな子供や高齢者や、病中・病後など免疫機能が低下している方が発症しやすいとされています。
しかし、このカンピロバクター食中毒は、0~4歳の子供や、15歳から25歳の青年が多く発症している傾向にあります。
小さな子供は抵抗力が低い事から発症しやすく、青年の場合は、海外旅行での食べ物やバーベキューなどでの飲食の機会の多さが原因ではないかと言われています。
カンピロバクター食中毒の対策としましては、
①食材(特に生肉)は、中心までしっかりと熱を通し、加熱する
②生野菜はしっかり洗う
③まな板や包丁、布巾などの調理器具は肉と野菜とで使い分ける
④生肉を調理した際には正しい手洗い、調理器具類などの除菌(熱湯消毒等)を行う
⑤極力、生食や生に近い状態の肉を食べない
以上、5つのポイントを徹底すれば、カンピロバクター食中毒の発症率はかなり低くなります。是非実践してみてください!