なぜ風邪は長引くのか
11月に入り、いっそう朝晩の冷え込みが厳しい季節となりました。
晴天の場合は、思いのほか気温が上昇することもありますが、放射冷却によって日が暮れてから気温が低下することもあります。
気温変化の高低差が大きいと、体調が崩れやすく風邪をひきやすくなります。
今週は“風邪症状の起こり方”や“長引く風邪の原因”について見ていきましょう。
■風邪症状の起こり方
鼻から風邪のウイルスが入り込むと、約15分ほどで鼻粘膜から鼻の奥まで運ばれます。
細胞の中に侵入を許すと、風邪ウイルスの感染が成立してしまいます。
感染してから12時間以内に、のどの痛み・微熱・風邪症状のけだるさなどを伴い、鼻水や咳・痰などの症状が現れます。
感染してから2~3日が症状のピークで、改善するまでには7~10日程度を要します。
■長引く風邪の原因
一般的な風邪は、長くても10日程で改善します。
しかし、一度治ったはずなのに、何故かいつまでも鼻水が止まらない。喉が痛む。咳が止まらない。といった症状が続く方は少なくないのではないでしょうか。
風邪のウイルスは一度完治すると、体内に免疫ができます。
そのため同じ風邪ウイルスに感染するのを予防することができるのです。
しかし、風邪のウイルスは次々と型を変異させます。
せっかく風邪が治ったはずなのに、再び風邪を引いてしまった・・・。
そんな時は風邪は風邪でも、型の違う風邪ウイルスに感染していることになります。
あたかも風邪がぶりかえしてしまったように見えることもありますが、別の風邪にかかっているというわけです。
■風邪に有効なもの
症状がつらいときに、市販の風邪薬を上手に活用することはもちろん有効です。
しかし、あくまで風邪のウイルスと闘うのは“人体の免疫機能”ですので、身体を労わるためにも、“睡眠”と“栄養”を欠かすことはできません。
風邪を引き易くなるのは、体力が落ちた時です。
さらに風邪を引いている間、身体の免疫機能は、風邪と闘うために体力を消耗し易くなっています。
よく、風邪を治す特効薬はないと聞きますが、体力の回復を図ることが一番の薬になるのかもしれません。