家庭からの医療ごみ急増 - 自治体の処理 実態調査へ
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在宅医療の拡大に伴い、家庭から出る注射針や輸液、透析用のビニールバッグ類などの医療ごみが急増しているため、環境省は近く自治体に処理状況を尋ねる初の全国調査を実施する。
家庭の医療ごみは自治体が処理することになっているが、針刺し事故など感染への心配から回収していないところが多く、患者や家族が処理に困っている例もあることから、実態をつかみ今後の対策作りに生かすのが狙い。
家庭の医療ごみについては、同省の検討会が「現状では注射針などは医療機関に持ち込んで感染性廃棄物として、それ以外は市町村が一般廃棄物として処理するのが望ましいが、引き続き検討が必要」とする提言をまとめ、2005年秋に都道府県に通知した。
これを受け、調査では①注射針②針部分以外の注射筒③輸液などのビニールバッグ類、チューブ、カテーテル類④脱脂綿、ガーゼ類 — の回収状況を調べる。
すべて回収しているか、又は一部回収している場合は条件となる種類や材質、排出方法などについても尋ねる。
市町村が回収していない医療ごみは、どこが処理しているのか、地元医師会など関係者との調整が済んでいるかなども細かく聞く。
近く調査票を発送、2月末にも回収し、年度内は医療費の伸び抑制のため、在宅医療を推進しており、今後も件数はさらに増え、これに伴う家庭の医療ごみもますます増えると予想されている。